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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

ご本人の許可を得て「あなたの山水画」を掲載します。ご協力ありがとうございます。運勢鑑定の依頼についてはこちらをご覧下さい。

1993年6月4日生 女性の山水画
丙 丁 癸
辰 巳 酉
初夏の太陽が山を照らし、小川と小石に反射している。焚火や灯火もあるが、陽光が強くてよく見えない。
【解釈】
太陽のあなたは、この風景の中心として強い存在です。同じ火性である焚火や灯火は、兄弟や子供、家系を意味し、あなたの強い存在感により日陰の存在です。
小川と小石は両親で、あなたと距離をとることで輝いていますが、恩恵というほどのものは受けていないようです。山は配偶者で、あなたの太陽とは相性が良く、スケールも大きいです。
あなたの性格は大雑把で意思が強く、男性的です。エネルギーが強いので、仕事や趣味の活動に精を出して消化するのが良いでしょう。

# by hikada789 | 2023-12-02 18:31 | 宇宙人の鑑定実績 | Comments(0)
 今回の余話は「印」の話です。
 先日「アート・シンキング・フォーラム」なるシンポジウムを聴講する機会がありました。会場は大手町で、対象は企業人。利益第一主義の産業界がとかく殺風景で味気なく、中には心を病んで休職・退職する社員も少なくない昨今、産業界にアートを導入して創造性を豊かにし、個人から社会までを明るく活性化させようという思想や取組みを紹介・議論する催しでした。
 アーティストでもなく企業人でもない私には、このテーマの議論は企業人相手ではなく、学生や言論人を相手にするべきではないかと思ったくらい、やや浮世離れした、おめでたい感じのフォーラムでした。要するにピンと来なくて、感銘を受けなかった。どうして感銘がなかったかを考えるに、最終的には「印」に落ち着きました。

 まず、アートという言葉。これは既にカナカナの日本語になってはいますが、それはアートの対訳が日本語にはないからです。対訳がないということは、概念がないということです。従ってカタカナの「アート」と欧米の「アート」では、概念の捉え方自体にズレがある。「アート・シンキング」という発想も日本のものではありません。登壇者らは「アート×創造」を掲げ、もっとアートを社会全体に作用させれば、営利目的の分野にも刺激となって新たな創造が期待できる、といった提唱をするのですが、欧米風の頭でない日本的な聴講者には、アートは好事家のお遊び的イメージが強く、心を病むほどシビアな企業活動とはなかなか結び付きません。登壇者はこの「なかなか結び付かないからやらない」日本的な凝り固まった思考を打破して、もっと柔軟で快適で豊かな社会の営みへと変革しよう、と力説します。

 言いたいことは判ります。しかし、ロシア色を帯びてはいても欧米色に染まってはいない日本の頭の私は、アートには既に「創造」が含まれているのだから、どうせ論じるなら「アート×哲学(思想・商業哲学)」なのでは、と思いましたし、登壇者には気の毒ですが、要するに社会にもっとアートを入れろという、アート関係者である登壇者たちによる押し売りに聞こえました。なにより「もっと自己表現を」的な話が多かったのが気に食わなかった。ひと昔前は「もっと個性を」とか叫ばれていたのを思い出し、今は叫ばれていないことを考えると、あれと同レベルの、単に字面のいい流行語ではないのか。つまり普遍的な価値のある発想ではないように感じました。
 創るのは大いに結構ですし、自己表現も否定はしませんが、算命学ではそれは「寿」の範疇であり、寿の発露が良質となるその前提には「印」が必要です。知性を論じずに表現だけに着目しても、一時の流行で終わるような空虚な創造物しか生み出しません。

 なぜこのフォーラムを引き合いに出したかと言うと、実は登壇者のひとりに落合陽一氏がいて、この人だけが「印」を前提としたアートを語っていたからです。勿論落合氏は算命学なんて知らないでしょうし、「表現(寿)の根底には知性(印)が不可欠だ」などと明確な発言をしたわけでもありません。しかし彼だけが、今を生きる我々の活動が過去や歴史といった時間の積み重ねの上に成り立っているのであり、そうした積み重ねを視野に入れた活動や彼流の「面白み」について言及していたのです。私は日頃から落合氏の思想には感銘を受けていましたが、それは彼の思考や生き方そのものが「印」を具現しているからだと、この時も得心しました。
 それに引きかえ、他の登壇者はしきりに「未来」を強調するのですが、未来は「寿」の司る所であり、過去を司る「印」とは遠いので、話に重層性が備わらず、残念ですが知性のない表現の話に終始して聞こえました。(「フューチャリスト」という肩書の人がいました。)「インスパイア」も連発していましたね。何がそんなにインスパイアにときめくのか。日本語にないカタカナ英語の響きのせいでしょうか? 積み重ねも何もない更地にどんなインスパイアもあり得ないと、私は意地悪く思って聴いていました。また「創造性を取り戻す」という日本人に向けられたスローガンも、アートや創造をしているという自負のある発言者からの上から目線に聞こえて、同意しかねました。まあ、従来アーティストといった人々は社会の端に追いやられる傾向があったから、この機をとらえて巻き返したいのは判りますが、こういう態度では社会は共感してついてきてくれはしないでしょう。
 それでも最後に司会者が、「自分が影響を与えうる未来について考えること。他人事ではない未来や周囲や社会にアート的な柔軟性を以って関わること」といったまとめ方をしていて、どうにか形になった感じでした。そもそも無理のあるテーマと会場だったように、私には思われます。

 さて前段が長くなりましたが、ここからの本論は印についてです。八相印局については『算命学余話#U110「印局の諦念と達観」』で、金白水清については『算命学余話#U57「金白水清と木秀火明」』で既に解説済みなのでそちらを参照下さい。今回は、実生活における印や八相印局の様相、金白水清の印にかかる発現・見分け方について論じてみます。

(この続きは「フォークN」のこちらに公開しました。副題は「知性の見え方」です。「算命学余話 #G104」で検索の上、登録及び干柿1バック分の料金をお願い致します。登録のみは無料です。バックナンバーの概要は「算命学余話 副題目録」を参照下さい。運勢鑑定のお問合せはNo.006をご覧下さい。) 

# by hikada789 | 2023-11-29 13:13 | 算命学の仕組 | Comments(0)
 天野喜孝の絵画展が無料で見られるというので行ってみた。天野喜孝は宇宙人が中高生の頃は小説の挿絵画家としてよく知られ、目の下のクマが目立つ鋭角的な顔立ちの白皙男女と、下書きの線を消し忘れたような特徴的なタッチが目を惹き、周囲のイラストレーターとは一線を画していた。しかしそれ以前はテレビアニメのキャラクターデザインを手掛けており、『ヤッターマン』や『ガッチャマン』をデザインしたと聞いて子供の宇宙人はひどく驚いたのを覚えている。同一人物の絵に思えなかったからだ。
 その後はゲーム『ファイナルファンタジー』を手掛けるなど活躍しているのは知っていたが、宇宙人がアニメや漫画から離れたため注目しなかった。そしたら昨今はイラストの域を超えて海外で高値の付く画伯となり、京都かどこかの由緒ある寺で仏教画の個展を開いたりして制作フェイズを上げていると知り、最近の作品を見てみたいと思ったのだ。入場は事前予約制で、ネットで申し込むとオリジナルグッズが特典でもらえる。
 いざ会場に足を踏み入れると、スタッフの男性が寄ってきて説明を始めた。今回は個展ではなく天野氏とそっくりな絵を描く息子や、ディズニーその他の画家との合同展示である旨を教えてくれる。そうか、ありがとう。と次のブースへ向かうと、暫くして同じスタッフがやって来て絵の解説を始める。最初はありがたく聴いていたが、段々煩わしくなってきた。宇宙人は絵画や音楽は自分のペースで鑑賞するタチである。解説は必要な時だけでよく、できれば静かにしてほしい。コロナで暫く美術館から遠ざかっていたが、最近はこういう解説付きが主流なのか?
 いやそうではないぞ、宇宙人。この展覧会の目的は、ずばり版画の販売だ。絵の下に結構な桁の値段がついているだろう。宇宙人がてっきり原画だと思っていた天野喜孝の水彩画は、実はどれも版画であった。この繊細で微妙なタッチや色目を版画で出すのは難しかろうが、現代のハイテク技術で実現したのだとスタッフは語る。そして版画は200枚程度しか刷らず、それ以上刷らないよう原版は破棄し、番号を振った200枚に価値を絞る。海外で高い評価を受ける天野氏の絵は、精巧で数に限りのある版画にすることで、原画一枚より価値は落ちるものの、それなりの値段×200枚の売り上げが見込める。そういうビジネス目的の展示会なのであった。

 たんぽぽハウスの100円古着でコーディネイトしている宇宙人のどこが金持ちに見えたのやら。買うわけないだろう、こんな高い物。あ、この日はオーストリッチ型押しの牛革自作カバンを掛けていたから、これが小金持ちに見せたのかも。にしてもスタッフのはりつきがしつこい。これでは絵画鑑賞にならないではないか、と機嫌を損ねる宇宙人。お蔭でよからぬ記憶が甦ってきた。それはかつて中国に在住の頃、歴史の古い仏教の拠点である山を巡る旅行をした折、地元の物売りが山の麓からずっとついてきてしつこく「これ買わないか、それ買わないか」と追いすがって来た時の記憶だ。頂上の聖地まで2時間以上、ずーっとついてきた。結構な登山だから疲れるのに、そいつを追っ払うための動作や速足を強いられたせいで何倍も疲れた。追っ払うには何か買ってやれば済むことだったが、この国の国民のように欲しくないものを買わされたり誰かの言いなりになっても、腹さえ満たされれば平然と笑っていられるほど宇宙人は家畜ではないのだよ。だから絶対買わないと心に決め、そのせいでとうとう頂上までそいつと同行する破目になった。勿論不愉快極まりない。だからもう中国は旅行しないことにしたよ。でもまさか同じ出来事が東京のど真ん中で起きるとはね。日本も堕ちたものだ。
 最新の版画技術や漆を使った画法など、新たな知識が増えたのは良かったが、まっとうな絵画展ではなかった。天野氏の絵は好きなので、売店に画集でも置いてくれれば買わないこともなかったのに、ないんだなこれが。あるのは展示された版画の数十分の一の値段の家庭サイズのレプリカや、セットでしか購入できないクリアファイルの類。しかも結構高い。徹頭徹尾金儲け目的なのだ。この話を友人にしたところ、それは投資目的の版画であると聞き、合点がいった。最近の絵画はこういう売り方をするのだな。生活が不安定な職業である画家の懐に金が落ちる仕組みであれば否定はしないが、あのしつこいスタッフのように、絵心があるとも思えぬセールスマンの口から「ここが素晴らしい、そこが他と違う」などとマニュアル通りの宣伝文句を聞くにつけ、画家が心血を注いだ作品の価値そのものが却って損なわれた気がする。投資目的の絵画が、かつての日本のバブル期のようなゴッホやゴーギャンの数億円もする一点物の原画ではなく、価値を分散させてコピーで稼ぐという版画になった現代の、薄っぺらな代用品で喜びを得ようとする現代人の、本当の価値とは何かを考えない空虚さや虚栄を象徴している。皆さんはそうは思いませんか。仏教の聖地に行きたくて山を登っているのに、欲しくもないモノを売りつけられる道中に、ウンザリを通り越して怒りさえ感じませんか。そう思うのは宇宙人だけですか。

# by hikada789 | 2023-11-27 11:08 | その他 | Comments(0)
 大麻グミだの咳止め薬のオーバードーズだのが巷に聞こえ、その道に疎い宇宙人はハテ、と薬物関連の書籍を当たってみる。丸山ゴンザレス繋がりで北芝健という元刑事が数年前に書いた『麻薬捜査の舞台裏』はいろいろ勉強になった。学んだポイントをいくつか抜き出してみよう。

◆日本の大麻は土壌が良いので効きがよく、質の悪い外国産ほど体に悪い。いい酒と同じで、いい大麻は中毒性はあるものの、嘔吐を催さない。…麻薬によってボロボロになる人とならない人がいるが、田代まさしは覚醒剤で見るからにボロボロになった。清原は全然ボロボロになっていない。原因のひとつは純度。純度の高いものは、あまり内臓を傷めない。混ぜ物が多いと田代のようになる。やはり安酒と同じなのだ。
◆マトリの意見では「いい人が大麻をやる」。インテリほど大麻を選び、非インテリほど覚醒剤を打つ。非インテリは人を威圧したがる。それには覚醒剤の方が有利に働くからだ。覚醒剤は気分が高揚するだけでなく男性ホルモンも出るので、暴力的になったり性欲が強まったりすることが知られている。
◆覚醒剤は台所で作れるもの。これを服用して暗記するとスラスラ覚えられるので、米国の学生は試験に使っている。米国の大学は金を積んだり自家製覚醒剤を服用したりして入れるので、本当に学力のある学生が入るところではなくなってきている。なお南米では金を積めば議員にも大統領にもなれるため、コカインマフィアのボスがボリビア大統領になったりできる。ブラジルの大統領職をカネで買おうとしていたのがカルロス・ゴーンだった。
◆薬物のプロは「お酒とタバコは共に薬物であり、酒は政府がお金を取るための薬物だ」と言っている。またマトリは「タバコは覚醒作用、お酒は酩酊作用で、拮抗する2つの薬物だ」と言っており、医者も同意見である。
◆薬物をやっていると体の外見に出る。特に目が輝く。食欲がなくなって痩せて、目がギョロッとする。これは医者も同意見で、歌舞伎町の住人も深夜番組を見ていると「あの目はもう欲しがってる」と気付く。
◆大戦中の1941年に正真正銘の覚醒剤ヒロポンが市販され、以後十年間合法だった。疲労のみならず恐怖心も吹き飛ばす効果があり、軍隊や戦時工場で使われた。…戦後になると日本の警察はまだ(米軍統治下で)拳銃を持たせてもらえない時期があり、米軍と合同でパトロールしていた。しかし一人でパトロールする時は(拳銃もなく)危険なので、薬局でヒロポンを買って打ち、小石をあらゆるポケットに詰めて行く。すると、例えば黒人兵が日本女性を襲おうとしている時に耳を目掛けて石を投げつけると、命中する。そういう実話が伝えられている。
◆欧米の軍関係者は諜報や暗殺、突撃の仕事の前に、カフェインの錠剤を砕いて鼻から吸う。脳が冴えるからだ。つまりカフェインは覚醒剤と類似の効能がある。しかし覚醒剤には習慣性があって体に悪いので、彼らはカフェインを選ぶのだ。
◆薬物使用の後で回復が早いのは大麻で、タバコをやめるより早く済む。覚醒剤は回復が遅く、なかなかやめられない。なお、デブになると体が自衛して薬物をやらなくなるようだ。デブになるのは、体の防御反応の一つで、脂肪細胞から(長寿遺伝子に作用する)ホルモンが出るらしい。それが薬物を退けるのではないか。人間は、薬物による一過性の精神錯乱よりも寿命を選ぶという説がある。最初から小デブではだめだが、薬物をやってから小デブになるとよい。

 ふうん。そうなんだ。勉強になるね。他にも、「北朝鮮は国際社会からバッシングを受けると、偽札と覚醒剤を作る習慣がある」とか、「チャイナマフィアが中国共産党の意向を受けて日本へ流入させている各種の違法薬物を、自衛隊が注視している」とか、「戦争と宗教のあるところが麻薬の発祥地である。戦争で怪我をすると薬草としての麻薬で治療した歴史があるし、宗教では向こうの世界と通じるためのトランス状態の導入剤として麻薬が使われた。護摩を焚いて祈祷するという日本の風習も同じだ。酩酊状態を引き起こす大麻は、痛みや悩みを取る作用もあった」とか、歴史に関わる薬物事情が興味深かった。宇宙人は風邪薬も咳止めも多分飲んだことがなく(幼少時は記憶がないから飲んだかもしれない)、そんなものを大量に飲んで日常のストレスを忘れようとする昨今の若者の気持ちが判らない。なぜそんなニセモノの安らぎが欲しいのだ。No.1722で日大アメフト部に防大の棒倒しを推奨したように、安易に快楽を得ようとニセモノに頼るより、ガチのリアルの方が健康的だし、喜びは強く長く心と体に残るのだよ。若人よ、ニセモノを遠ざけるのだ!


# by hikada789 | 2023-11-24 19:00 | 宇宙人の読書室 | Comments(0)
 自衛隊関連イベント、次はブルーインパルスが見たいな。今まで全然興味なかったくせに急にどうしたのだね、宇宙人。算命学的にはこういうことは良く起こる。宿命になくても後天運で何かが回って来ると途端に興味を覚えたり、嗜好が変わったりする。婚姻運の薄い生まれの人は、適切な後天運を捕まえると婚姻のチャンスが生まれる。財運の強い人でも、後天運の巡りによっては急に金回りが悪くなる。宇宙人もきっとそういう時期なのだ。自衛隊イベントがではなく、嗜好の変化とか縁(えにし)の変化とか、そういうことだろう。
 読書も同じで、いつも同じタイプの小説ばかり読んでいると飽きることもあれば、別に飽きたという自覚もないのに急に読む物が変わったりする。社会学者の岸政彦氏の『東京の生活史』は1200ページの大著で、あまりに分厚くて読了できなかったが、始めの10ページも読めばどういう趣旨の書物かが判り、同時に一気に引き込まれた。もっと手軽に読める著作を探して、『マンゴーと手榴弾』を読んでみた。やはりアタリだ。小説ではなく、ルポルタージュと論文を掛け合わせたような手法で、グイグイ読ませる。芸術性があるため小説のように読み進められるが、客観的な分析が差し挟まっていて、冷静に感情移入できる。そんな不思議な作風の学者である。

 それに比べて、と言うのも気の毒だが、本物のルポルタージュ『ウクライナ・ダイアリー』は読了したが全く感銘を受けなかった。元日経新聞の記者でモスクワ特派員でもあった古川英治氏というジャーナリストが書いた現今のウクライナ取材の記録なのだが、奥さんがウクライナ人ということもあって極めてウクライナ寄りの筆致で、中立性を欠いていた。宇宙人は感情を押し付けられるのが嫌いなので、どんなに実話を並べようと、読者をある方向の結論へと誘導するための「悲劇」や「勇敢」には感動できない。テレビのようなあからさまな脚色編集とまでは言わないが、筆者が力めば力むほど、こちらは引いていく。
 上述の岸氏は一切力んでおらず、淡々と取材内容とその分析を述べているだけなのに、描写が緻密且つ精確であるせいか、リアリティが迫って来る。どうですか、恐らく今店頭で平積みになっているのは時事問題に適った『ウクライナ・ダイアリー』の方だと思うので、既に読んだ方も多いかと思うのだが、シンパシーを感じましたか? それとも宇宙人と同じように「ウクライナの作家などの著名人と知合いの割には薄い内容と描写、稚拙な感傷だなあ」と思いましたか?
 唯一宇宙人が目を留めたのは、ウクライナでウクライナ人に囲まれて生活する筆者が、現場の取材で「良いロシア兵もいた」という事実を得たのに、とてもそれを記事にできる雰囲気ではなかったので書けなかった、という事実を正直に洩らしたところだ。ここはリアリティを感じた。そりゃそうだろうな。でもウクライナ政府の汚職についてもっと詳しく記述してたら、本全体がもっと公平で知的水準の高いものになったと思う。身贔屓しているようでは、読者はついてこない、と宇宙人は思うのだが、皆さんはついていっちゃいましたか? ともあれ、宇宙人は断然岸政彦氏の著書と発言・思索をお勧めする。

# by hikada789 | 2023-11-20 18:58 | 宇宙人の読書室 | Comments(0)

by 土星裏の宇宙人