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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

宇宙人のひとり思考。
あるナポリのクラシック音楽家がインタビューで母国を自慢し、「イタリア人は古い建築物や遺跡があちこちに見られる街に住むことでごく自然に歴史に触れ、そうした歴史に囲まれた環境は精神文化を育む上で恵まれている」と芸術家としての意見を述べていた。しかし宇宙人に言わせると、その歴史とやらを象徴する建築物は石造りで固く、見た目は美しくとも人が住む空間としては適していない。人間は表面ひとつをとってもそんなに固くはないし、冷たくもないからだ。ましてや精神など。
宇宙人が西洋の石造りの歴史的建築物を見る時、その直線や鋭角のせいで和むことがない。醜いとは思わないが、暮らすにはイタイと思うし、尖った心が益々尖る気がする。つまり触りたいとは思わない。唯一美しいと思うのは、廃墟になった時だ。誰も住まなくなって放置され、草木に浸食されて直線も鋭角も崩れて丸みを帯びた時、石造りの残滓は映える。そしてその廃墟としての寿命は長い。それを彼らは歴史と呼んでいるというわけだろうか。

対極の木造建築ならどうかと思い浮かべると、廃墟となった木造家屋など目も当てられない。風雪に晒されてみすぼらしく朽ち果て、いかにも貧乏くさい。放っておいても昆虫が解体してくれるだろうが、見苦しいので早々に撤去した方がいい。歴史にしなくていい。
木造建築はやはり人が住んでこそ活きる。木造建築の建材は伐採した木材とはいえ、湿気の吸収・放出や芳香、防虫作用など樹木としての機能が生き続け、まだ完全に死んではいない。勿論石造りに比べれば弾力もある。柔らかいから部分的な修理もしやすい。日常の掃除で日々手入れをするだけでも、木造建築の寿命は結構延びる。柱や床や家具を布で磨くという方法も寿命を延ばすのに効果的だが、何より効果があるのは人間の存在である。人間は呼吸しているが、元々生命のあった木材も呼吸している。居住民と家屋は、呼吸を通じて気の交換をしている。両者は似ているのでそれが可能なのだ。

こんなわけで、人間は木造家屋に住んだ方が自然に適っているし、人が住まなくなった木造家屋は取り壊した方がいい。死んだら自然に還して、次の再生を待つ。循環思想が育つのは木造建築文化においてであって、石造建築文化ではない。石造建築は人が住まない目的の、宗教施設やら劇場やら、廃墟となってもとっておいていいような、眺めるための建築物としてはありだと思う。でもここで人間が暮らしたら、思考は直線で鋭角的になり、冷たくなって自然から離れて行く。これが西洋の直線思考文化を生んだのではないか。

先日「ロマンティック・ロシア」絵画展を紹介する美術番組を見ていてそう思った。19世紀末前後のロシア絵画は「移動派」など一般庶民や農村の風景を題材とした絵画がよく描かれたのだが、その中で家屋は木造であり、欧化に明け暮れた貴族ではないロシアの大多数の人口の暮らしは木造文化であったと指摘されていた。だからロシアのこの頃の絵画は日本人に親しみを感じさせるのだと。
私は絵画だけでなく、貴族趣味ではないロシア文化全体が、自然に囲まれて暮らす日本人の感性と親和性があると考えている。どちらもくんなりと柔らかく、匂いに敏感で、ほんのり温かく、押せば弾力がある。これらは樹木の特徴であって、石の特徴とはかけ離れている。
ちなみに、算命学では五行の木火土金水のうち、一番人間に近いのは木性だとしている。

# by hikada789 | 2019-01-23 20:13 | ロシアの衝撃 | Comments(0)
猫も杓子も「カワイイ」で片づける昨今の若者の語彙力・思考力の低下を日々苦々しく感じている宇宙人は、もう何年もカワイイと言ったこともなければ感じたこともないのだが、今回ばかりは「可愛い、スゲー可愛い」を連発している。正月から放映開始したアニメ『どろろ』のことだ。手塚治虫原作の伝説の漫画がモノクロアニメとなってから、実に半世紀ぶりのリメイク。製作は虫プロ及びMAPPA。
MAPPAといえば『この世界の片隅に』や『いぬやしき』の製作会社だ。とりあえず映像としてのクオリティの高さを期待して見てみたが、期待以上の出来栄えに加えて、主人公のどろろと百鬼丸がセット売りで可愛い。原作やモノクロ版では百鬼丸は成人男子っぽいが、今回は16歳まで落として女の子顔にした上、当面ヘレン・ケラー状態で表情もセリフもないのを、辺りをウロチョロして世話を焼こうとするどろろがほど良くカバーして釣合いが取れている。
その最たるものがエンディング映像だ。ほぼ静止画に近いシンプルな構成なのにスタイリッシュで、やっぱり可愛い。二人の関係性が可愛いのだ。更に別のイラストレーターが描いている挿入画(可愛いなあ)も効果的に挟まっているし、エンディング・テーマも歌詞から編曲までが画像にマッチしている。日本古来の五音階の懐かしい旋律で、歌詞は日本語のみだからよく聞き取れる。「〽さよならごっこは慣れたもんさ、でも手を振ったら泣いちゃった」だって。どこまで可愛いんだ、どろろ。まあ一度見てみて下さい。癒されるから。

このアニメ、全体的にCG使ってない感じで、見せ場に緩急があり、色も抑えてあるので見ていて目が疲れない。時代劇を意識してBGMには邦楽を多用しており、琵琶の音なども楽しめる。そういえばオープニング・テーマも五音階だ。相当和にこだわった作りである。
しかし何と言ってもこの作品の妙味は百鬼丸で、欠損した両腕に仕込んだ刀を振るって闘う盲目の姿は座頭市のようでもあり、鉄腕アトムのジェット噴射の腕にも重なる。手塚治虫、やはり只者ではない。鬼神を倒して欠損した目玉や声帯を取り戻さないうちは無表情のまま行くしかない百鬼丸に、魚介類の如き乏しい表情を誇るタコ・クラゲ型宇宙人は親近感を覚えるのであった。しかし原作では、目玉を取り戻した百鬼丸からそれまで入っていた義眼がボロリと落ちるのだが、今回もあの可愛い顔から目玉を落とすつもりなのかね。同じく原作では48体の鬼神と闘っていたが、今回12体になっていたのは、アニメを1クールの12回で終了させるためだろうか。原作は未完だったらしいし、どういう終わり方になるのか期待しよう。

# by hikada789 | 2019-01-20 21:59 | その他 | Comments(0)
友人の医師からこんな医療現場の話を聞きました。不眠症に苦しむある患者さんが、睡眠薬の処方を求めて診察にやって来た。しかし今日では睡眠薬は認知症の原因の一つになっていることが判っており、医者としては勧められない。そう伝えると患者さんは、「アタマおかしくなってもいいから私は眠りたいんです!」と訴えて、容易に引き下がらなかったというのです。
実に切実な心の叫びです。この人にとっては将来の認知症より、眼前の不眠症の方が忌まわしい事態だったのです。目先の利益を優先している、と笑うわけにはいきません。我々人間はいまを生きているのであり、いまをクリアできなければ将来も何もないのです。

とはいえこの話を聞いた時、私は不謹慎にも快く笑いました。この患者さんの正直さが、世間一般が支持している通説を押しのけたからです。つまり認知症は万人が忌避したいはずのエース級の病だという固定概念を、認知症になる前に不眠症で死ぬかもしれないという恐怖、或いは単に眠ってすっきりしたいだけといった矮小な生理欲求が凌駕したという事態に、眼前の課題に真摯に取り組む人間本来の活動姿勢を見出したのです。
どうして将来罹るかどうかも判らない認知症のために、いまの苦痛を耐え忍ばなければならないのでしょう。どうして生きているかどうかも判らない老後のために、現代人は保険やら資産運用やら、果ては年金やらに財産を注ぎ込んでいるのでしょう。いまここで忍耐しさえすれば、その対価は必ず将来手に入ると、一体誰が保証しているというのでしょう。それほど現代医療を、営利企業を、国家を、行政を、信じるに足りるだけの証拠を、我々は充分に並べることができた上で、その取引に応じているのでしょうか。実際はよく調べもせずに、社会の風潮や根拠の希薄な意見、言葉巧みで無責任な宣伝に安易に流されているだけではないのでしょうか。

まあ睡眠薬について言うならば、これは算命学者としてあまりお勧めできない解決法です。睡眠薬に限らず、薬物とは適度に使うからこそ健康に有益なのであり、濫用すれば逆に健康を害します。一回や二回といった限られた分量の処方で治るのなら、その薬は解決法として正解ですが、恒久的に服用が必要ともなれば、もはやそれは処方が間違っているのです。いくら服用しても治りはしないし、逆に人体の正常な回復機能を歪めていきます。
こういう病は結局薬では治らない。ではどうやって治すかといえば、生活習慣を変えるしかありません。食事が悪ければ改善し、部屋の空気が悪いのなら清浄にし、衛生環境が悪いのなら向上させ、ストレスがあるなら転職や引っ越しをする。家族が原因なら家を出る。山に行く。外国へ行く。いつもと違う顔ぶれと会う。趣味や交際を広げる。或いは引き籠る。何でもいいです。病気の原因となっているものと疎遠になれれば。
薬を飲んで一時的に症状が緩和されたところで、病気の原因がそのままではまたぶり返します。それよりも病気の原因そのものを取り除いた方が近道ですし、根治療にもなります。算命学にはこうした病気の原因を突き止める手立てがいくつかあるので、薬物に頼る前に宿命を探ることは意義があります。
病気になったらまず医者に相談するのは正解ですが、勧められた治療を始める前に、自分がその処方に納得しているかどうか、充分考慮した上で踏み切ったものかどうかくらいは、明確にしておくべきです。もし心が疑いを差し挟んでいるのなら、治療を断る勇気も必要になるでしょう。医者とあなたは違う人間なので、医者の最善があなたの最善だとは限らないからです。それがあなたの最善かどうかは、あなたの本能に訊いた方が確実です。その本能さえイカレてしまったのなら、もう先は短いのだと覚悟を決める時なのです。

冒頭の話に戻りますと、「将来の安泰より目先の利益」と言われると深慮の足りない浅はかな人間のように聞こえますが、この場合の「将来の安泰」が本物かどうかも判っていないのに目先の利益を無視するのは、やはり同様に深慮不足というものです。
例えば住宅などの長期ローンや長期間払い続ける保険料。高齢化社会における年金問題。近代の学校教育。昨今の話題としては遺伝病に対する断種という思想。LGBTの非生産性云々発言。いずれも将来はこうなる、という前提で話が進められているものですが、その将来とは本当に疑いなく、一分の狂いもなく予測通りにやってくるものなのでしょうか。科学技術が発達したと言いながら明日の天気予報さえ外している現代社会に生きる我々は、描かれた将来のために今の苦痛を我慢することを是とするべきなのでしょうか。もしかしてそれは誰かが仕組んだ罠かもしれないと、疑う必要はないのでしょうか。
今回の余話はこうしたテーマについて考察してみます。例によって鑑定技術の話ではありませんが、「未来を予知するためのツールではない」と銘打っている算命学の思想面の理解を深めるための内容です。

(この続きは「ブクログのパブー」サイト [http://p.booklog.jp/] に公開しました。副題は「過干渉の時代」です。「算命学余話 #R86」で検索の上、登録&豆菓子一皿分の料金をお願い致します。登録のみは無料です。)

# by hikada789 | 2019-01-19 01:37 | 算命学の仕組 | Comments(0)
渋谷の文化村で開催中の「ロマンティック・ロシア」絵画展に行ってきた。ロマンチックの目玉であるクラムスコイの「忘れえぬ女(ひと)」と「月明かりの夜」はそこだけ壁の色を変えて特別扱いされていたが、その他の作品も有名画家の傑作がまんべんなく並んで、19世紀末の情緒溢れるロシア絵画をひと通り堪能できた。
わがおススメの海洋画家アイヴァゾフスキーの作品も、波濤と凪の二点が来ていたよ。透ける波や朧な陽光がファンタジーないい色なのだ。先月まで八王子でやっていた別のロシア絵画展でもアイヴァゾフスキーの大型作品が展示されていたが、絵画愛好の友人の鋭い色彩眼によると、同じ絵でも土産用に印刷されたものは許しがたいほど色が違うらしい。宇宙人は言われてみるまで気付かなかったが、確かに違うね。なので是非会場に足を運んで、印刷ではない本物をご覧下さい。

ところで会場内のショップではマトリョーシカはじめロシアの可愛い民芸品や板チョコなんかが売られているのだが、書籍コーナーで『呪われたナターシャ』なるおどろおどろしいタイトルの本を発見。絶版の匂いがしたので即購入した。なんだこの本は。人文書院が出しているからただのオカルト本ではないぞ。著者はロシア専門の文化人類学者。要するに研究書だ。ソ連時代に迷信として片付けられていた呪術の習俗がソ連崩壊後にあちこちに噴出した実例を並べ、考察を加えた硬派な学術書である。しかしタイトルは勿論、表紙もイケている。呪いに相応しい黒地の中央にほのぼのした伝統柄のマトリョーシカが二体立ち、その一方には顔がないのだった。のっぺらぼうのマトリョーシカとはかように不気味なものなのか。ドキドキするなあ。いずれ読後感想を書くとしよう。
その他ロシア関連の書籍は、絵画展らしく美術関連や音楽関連、可愛い雑貨の紹介、ロシア料理本などアートなものが並んでよく売れているようなので、この機会に是非お買い求め下さい。勿論ロシア文学も新訳を中心に置いてあります。わが愛するマルチ翻訳家、小笠原豊樹の訳によるマヤコフスキーの戯曲もシリーズで一挙放出。玄人向けです。

# by hikada789 | 2019-01-15 22:09 | ロシアの衝撃 | Comments(0)
ご本人の許可を受け「あなたの山水画」を掲載します。ご協力ありがとうございます。
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1991年3月28日生 男性の山水画
丁 辛 辛
酉 卯 未
鉱石に囲まれた坑道には苔が生え、カンテラが輝いている。
【解釈】
金性の多い命式で、周囲に硬質な印象を与えます。あなたは坑道を照らすカンテラで、鉱石は採掘されて研磨されれば輝きを放つ可能性があります。しかし採掘される前にまず発見されなければ用を成しません。このため、カンテラのあなたが的確な灯火として役に立っているか否かで、周囲がガラリと変わります。
鉱石は父親又は上司、兄弟友人又は部下、そして配偶者であり、あなたが役に立つ人物であれば彼らもまた輝き、あなたがそうでなければ、彼らは岩の中に埋もれます。
金銭に振り回されるほど人格を落とす命式なので、道徳や常識には注意を払いましょう。

# by hikada789 | 2019-01-12 21:40 | 宇宙人の鑑定実績 | Comments(0)