人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

土星の裏側

doseiura.exblog.jp

宇宙人と呼ばれた人達の診療所

フクシマはレベル7 (No.011)

東日本大地震から1ヶ月以上経った今頃、福島原発の事故レベルはチェルノブイリと同じレベル7と発表された。漏れ出た放射性物質量は数十京ベクレルで、先輩のチェルノブイリは一桁上の数百京ベクレル。がんばって追い越してはいけないデンジャラス・レース。この数値は事故発生の2週間後にはわかっていたのに今頃発表しても遅い、と当局はマスコミに叩かれ、国民には呆れられている。

しかし宇宙人は思う。今頃になって発表したから、国民は大して驚きもせず平静に受けとめたのだ。もし事故の2週間後、まだやれほうれん草だ水道水だと騒いでいた頃にレベル7ですチェルノブイリ級ですと発表してみろ。国民は飢えて死ぬか、被爆で死ぬかの究極の選択で頭がいっぱいになって、暴動や自殺が多発したやもしれぬ。
余震は続き、被災者の苦難も続いているけれども、もう自粛はやめようとか、風評被害に遭った東北の物産を積極的に買って間接的支援をしようとかのムードが出来上がりつつある今だからこそ、レベル7の衝撃に国民は瞠目しなくて済んだのだ。
そういう意味では、当局の後手後手の発表は、意図されていたにしろないにしろ絶妙のタイミング、社会恐慌から国を救ったクリーンヒットだったのでは。

しかしチェルノブイリって聞いただけでもう終わった感がするって、そもそもチェルノブイリって何者なんだ。名前だけで絶対勝てなさそうなのはなぜ?チェルノが「黒い」でブイリが「茎」、黒いヨモギの一種のことだそうだが、黒々と茂った悪魔の草が地面を覆いつくす感?いやいやもっとガチで強そうな、永遠の暴力キングのような響きに、宇宙人には聞こえるのだが。フクシマやスリーマイルのなんと柔らかなこと。

ワンダーランド・ロシアでは名前が事象を暗示しているということがよくあるので、小説の登場人物の名前でそのキャラの背景を暗喩したりする手法がよくとられる。名前に限らず、例えばドストエフスキーの『罪と罰』では主人公が斧で殺人を犯すが、作家の死後、イタリア辺りに亡命していた作家の娘は(確か)暴漢によって斧で殺害された。その暴漢は『罪と罰』を読んででもいたのか?その作家の娘だと知っていたのか?こうした符合はかの国にはよくあり、ロシア人の精神活動の過剰な振れ幅の一因になっていると思われる。

ロシア文学、読みたくなるでしょ?
by hikada789 | 2011-04-14 23:31 | ロシアの衝撃 | Comments(0)

by 土星裏の宇宙人