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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

絶版のご案内 (No.132)

『静かなドン』は戦前に上梓された作品だから仕方ないかもしれないが、話が長すぎるのもいけなかったのか、検索した限りでは現在古本しか入手できない絶版物でした。ザミャーチンの『われら』も中古の文庫が定価より高値で売られております。現役作家である佐藤亜紀については読者がコアなことと、デビュー先の新潮社と喧嘩別れしたことから、初期作品の絶版率が高く、これまた中古が高値で取引されております。新しい作品は大丈夫ですが。皆さん、図書館に頼りましょう。お宅の居住エリアの読書レベルが高ければ、これらの本の一冊くらい置いてあるはずです。ミニ図書館は厳しいでしょう。

これからアンチ・キリスト論で取り上げるつもりだった、メレシコフスキーの歴史三部作も、1980年代の出版だけどもう絶版で、図書館でしか読めない。数年前に「ダヴィンチ・コード」でレオナルド・ダ・ヴィンチが流行した時、この歴史三部作の第二作目『レオナルド』が新装で店頭に並んだので、驚いて飛びつきかけたが、女性二名の共訳になっていて、訳文が軽そうだったので買わなかった。確認しなかったけどもしかしたら英文からの二重翻訳だったのかもしれない。
私は図書館にある、由緒正しい東欧書籍の翻訳を専門的に出す出版社からの、堅くも美しい翻訳の版を読んでいるので、原文が同じであっても翻訳の出来栄えにはこだわりがある。女性がいけないわけではないが、英文から訳したのならもうだめだって感じです。しかも三部作なのに真ん中しか出さないなんて、確かにそれで読めない内容じゃないけど、ダヴィンチ・コードで儲けたい根性丸出しで宇宙人は不満なのだった。
ちなみに三部作の第一作は『背教者ユリアヌス』、第三作は『ピョートル大帝』です。アンチ・キリスト小説と言えばこの三部作なので、どれも外せない三位一体作品です。個人的には、やはり『レオナルド』が一番かっこいい主人公なので好きですが、人間のイヤーな行いや習性の描写は前後の作品の方が際立っていたように思う。そのうち紹介します。
by hikada789 | 2011-10-24 14:20 | 宇宙人の読書室 | Comments(1)
Commented by hikada789 at 2011-10-25 22:14
『金瓶梅』を映像にするという発想がすごい。しかしジョン・ローンの『ラスト・エンペラー』でさえ、「皇帝万歳万歳万々歳」の英訳がten thousand yearsだったそうです。この翻訳者は打ち首ものですよ。