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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

GDPでは見えないもの (No.579)

前回つづき。『はじめてのマルクス』にも指摘があるが、今の経済はどこもGDPを基準に指標を立てている、その指標は本当に万能なのかという疑問。以前採り上げたようにGDPはロシアでは過小評価されているし、中国では過大評価されている。中国に至っては各地方のローカルGDPを全部足すと国家GDPを軽く超えるといういい加減さがまかり通っているが、こうした統計的杜撰とは別に、仮に多くの国が正直にありのままを申告して正確な統計を出したとしても、GDPというのは結局「生産」を語っているわけで、やっぱり労働力がいかに商品として価値ある物に化けたかという点を核にしている。しかし生産は人の役に立つものばかりとはいえず、ここには負の生産物も含まれたままだ。
例えば兵器や麻薬、違法製品の製造も立派な生産物だし、住民の健康被害を尻目に工場が廃棄物をまき散らしながら生産した物もGDPに計上される。防犯や警備といった分野は町の治安が悪いほど生産量が増える。治安のいい平和な町だとこうした生産量は少なくて済むのに、それはGDPにとってマイナスという評価になってしまうのだ。水だって日本の水道水は公共施設はタダだし、家庭用でもそう高くはなく、安全でそのまま飲める。そのまま飲めない安全性の水道水の国はミネラルウォーターをわざわざ買って飲むけど、その買って飲む水はこれまた生産物として数値に加わっている。購入代金は高ければ高いほど数値は上がるのだ。安くて安全な水道水を自由に飲める方がいいに決まっているのに、数値は逆を示している。このようなGDPを基準に世界の価値や貧富を決めて良いのか。
対談の二人が云うには、こうした負の生産物をプラスに計上しない別の計算式なり方式なりが必要なのに、ここ半世紀ばかり経済学者は生産だけに目を奪われたGDPに拘って、人間にとって本当に必要な価値基準を見失ったままである。奇しくも昨晩だったか、池上彰氏の番組で諫早訴訟を採り上げてその膨大な国庫の無駄遣いが指摘された。国家が公共事業としていらない物を作り、いらなくなったなら辞めればいいのに役人だか政治家だかの変なプライドに阻まれて辞められず、今もなお膨大な出費が止められず続いている。こんな公共事業でもちゃんとGDPにプラスされているかと思うと、きっと福島原発の後処理事業も大々的なプラス扱いなのだろうと想像せざるを得ない。国民にとって悲しむべき出費であり生産であるのに、なぜプラスなのだ。おかしいのだ。

同じトーンで年金とか保険とかにも文句を言いたいのだが、ここ3回のヘビーな話題で閲覧者が疲れているといけないので、別の読書の話題に。近藤誠著『医者に殺されない47の心得』。世に溢れる健康読本の一つで、一章が短いので目の悪いお年寄りにもスラスラ読めますが、内容は衝撃的。いま流行りの免疫療法だの早期発見だのをがん治療の専門家がばっさり否定。医者が医者を糾弾するアナーキーな啓蒙書です。
ガンはどんなに早期に発見できても直径1センチ前後に成長しているので、これは既に末期のサイズで手遅れだとか、そうして発見・除去して「治った」ガンは実はガンもどき(良性腫瘍。放置しても大丈夫)だとか、手術や放射線治療、抗がん剤の方が死亡率を高めているとか、免疫力ではガンを防げない、なぜならガンは自己細胞の変異であり、人間の免疫システムはこれを敵と認識して攻撃しないからだとか、ガンほど誤診の多い病気はないとか、ガンじゃないのにガンと云われて苦しい治療と費用に耐える患者ばかりだとか、ガン検診をやるほど被曝などで死亡率を高めるとか、ガンの9割は治療するほど命を縮めるとか、抗がん剤が効くのは血液のガンなど一部だけとか、もうウソーッて感じです。こんな医療実態でもやっぱりGDPにプラス換算されているんでしょうね。世の中間違っているのだ。

このお医者さんはこの路線の医療啓蒙書を書いて菊池寛賞をもらっているくらいだから、単なるほら吹きではありません。自身もガンの放射線治療を専門として長年やってきたその末の結論がこれだというから説得力がある。私もここ数年ガン検診の受診案内が届くようになっているが、医者嫌いなので一度も行ったことはない。GDPに疑いを差し挟まないような知人からは、「早期発見すれば少ない治療費で済むのに、君はわざわざガンを放置して大きく成長させてから大々的な治療をし、国庫に負担をかける気か」と非難気味に云われるのだが、近藤医師は逆を云う。あなたはどちらを信じますか。医療ももはや宗教である。
同書が勧めるその他の心得は以下の通り。
「医者によく行く人ほど早死する」
「老化現象ですよ、という医者は信用できる」
「血圧130で病気なんてありえない」
「医者の健康指導は心臓病を招く」
「高血圧に塩はダメ、は嘘。自然塩より精製塩の方が安心」
「コーヒーはがん、糖尿病、脳卒中、ボケ、胆石、しわを遠ざける」
「24時前後にどっぷり眠る「超」早寝早起き健康法のすすめ」
「よく歩く人、喜怒哀楽が強い人、口を動かす人ほどボケにくい」
「石鹸、シャンプーを使わないほど肌も髪も丈夫になる」
「インフルエンザ・ワクチンを打ってはいけない」

最近は子宮頸がん予防ワクチンの弊害がニュースになったりしてるから益々信憑性が高まるのであるが、宇宙人は医者嫌いなので尚更彼の説に頼りたいだけやもしれぬ。皆さんはご自分の頭で判断して下さい。え、益々ヘビーな話題になった? こりゃまた失礼いたしました。
by hikada789 | 2014-07-15 12:22 | 宇宙人の読書室 | Comments(0)