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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

よもぎの季節 (No.709)

エコセンターでワークショップをやるというので参加してみた。ヨモギでストールを染めるという。ヨモギは薬草なのだがあまりに生命力が強くてどこにでも生えるせいか世の中は雑草扱い。私も注意して見たことはなく、登山で山小屋に宿泊した時にこの季節だと天ぷらになって出てくるのをおいしく食べたくらいだ。よもぎ餅に入っているのは既に葉の形をしていないし。
ヨモギ染めの段取は以下の通り。まず雑草たる路傍のヨモギを鋏で収穫し(根を抜くと根絶してしまうので刈り取る)、虫などゴミを取り除き、茎や枯葉ごと5cmほどの長さに刻んでネット袋に詰め、大鍋に湯を沸かして緑色のエキスを煮出す。20分ほど抽出してヨモギを取り出す(よく絞ると煮汁が濃くなってよい)。ここに水洗いした絹ストールを広げながら沈めて弱火で煮る。染色家はこの染付け工程を数回繰り返すが、今回は省略して一回のみ。10分程度で染まったところで、色を定着させる媒染液を投入する。今回は漬物用のミョウバンを、布1枚40gに対し10~20%の分量でぬるま湯にダマにならないよう溶かし、煮鍋に直接注ぎ込む。正しい工程では媒染液の方へ布を入れ、布を再び鍋に戻すのだが、今回は省略。媒染液と混ざった瞬間、緑色の煮汁は明るい黄色へと変色し、色素が定着したことがわかる。全体が混ざったら火を止め、布を水洗いして日陰に干す。これで白いストールが自然な黄色に早変わり。

早いといっても収穫から干すところまで1時間半。乾いてからスチームアイロンするとシワがとれるというが、わが家にスチームはないのでごく弱いアイロンで伸ばす。なかなかいいよ、ヨモギ臭くて健康によさそう。宇宙人が黄色のストライプのペラい襟巻をしていたら自作品ですのでお笑い下さい。
今回の素材はインド製の既成絹ストールだったが、絹やウールなど動物性繊維は上述の手順で染まって便利な一方、綿など植物性繊維はこのままでは染まらないため、染める前にひと手順加える。豆乳か、大豆を煮て潰した汁に布を30分以上漬けて絞り、一度乾かすのだ。面倒なので今回は絹が選ばれた。ヨモギ以外の草木としては、煮出し中の匂いを気にしなければドクダミとか、そのへんの枝葉、落ち葉でも何らかの色が出てくるという。最近テレビでコーヒー染めというのを見たな。あれも出がらしでいけそうだ。収穫するヨモギの量は決まっておらず、薄く染めたいなら少量を煮出せばいい。今回ははっきり染まるように鍋いっぱいの葉っぱを煮出した。グループ作業で同時に8枚を染めた。ストライプ織りのせいか染めムラはなかった。

ヨモギは平地だと3月から5月の今頃が新芽の時期で、食用としても食べ頃。育つとアクが強くなるのでアク抜きの手間が面倒に。葉っぱは春菊のようなギザギザした形の濃いめの緑で、葉の裏を返すと白いのが特徴。よもぎ餅でお馴染みの匂いもある。匂いのないものや裏が白くないものは別の雑草だ。試しに近所の路上を物色してみると、あるある、あちこち適当に生えてます。食べ頃ですなあ。
緊縮財政の宇宙人はこの誰のものでもない雑草を収穫して天ぷらにでもしようと目論み、レシピを検索していたら、なんと、ヨモギによく似た雑草にヤマトリカブトがあるという。トリカブトといえば有名な毒草で、宇宙人も山で何度か烏帽子状の可憐な花を見た事があるが、花の前の新芽の時期はヨモギの新芽とよく形が似ているので注意が必要とのこと。うっかり食べたらあの世行きなのだ。生き延びるために選んだ食材に殺されてしまうのだ。皆さん、宇宙人のブログ更新が途絶えたら、間違ってトリカブトを天ぷらにしたのだと合点して、宇宙に向かって合掌下さい。
by hikada789 | 2015-05-20 15:31 | その他 | Comments(0)