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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

比べる企画 (No.870)

能稽古へ興味を示す人に出会ったのでいろいろ話していたら、シテは五流あるが素人にとってはどう違うのかという話に至り、とりあえず「業界最大手の観世流は高いよ、ウチは零細だからお客さん選ばなくて安いよ」と伝えておいた。
もちろん他にも違いはある。他流の舞台を見てまず気付くのは節回しだ。同じ演目なのに旋律が違うのですぐに気付く。流儀ごとの独特の節回しがあるので「ウチでは絶対こうは歌わない」というフレーズが出て来ると耳につくし、ウチでは強吟なのにあちらでは和吟という差ともなれば更に新鮮に響く。この種の違いを並べて比較する催しを最近よく見かける。今月もあるのでご興味のある方は是非お運び下さい。というわけで秋の演能会のお知らせです。

(1)金春会定期能
◆日時:平成28年9月11日(日)12時半~17時半頃
◆場所:国立能楽堂(JR千駄ヶ谷駅より徒歩5分)
◆演目:能「俊寛」「楊貴妃」「船弁慶」、狂言「萩大名」
◆入場料:5,000円、学生2,500円
◆見どころ:「船弁慶」は宇宙人も指導を受けたことのある井上貴覚師とお子さんによる親子共演。また「小書」という特別演出で「遊女の舞・替ノ出」というのが付いているので、通常の船弁慶との違いを堪能できます。

(2)山井綱雄の会「下掛りの心意気」~三流派競演~
◆日時:平成28年9月19日(月・祝)14時~17時頃
◆場所:矢来能楽堂(地下鉄神楽坂駅より徒歩3分)
◆演目:舞囃子「田村」(喜多流)、「野宮」(金春流)、「巻絹」(金剛流)、仕舞「船弁慶」(喜多流・金剛流・金春流の比較競演)、異流競演仕舞「融」「笹ノ段」「放下僧」
◆入場料:B席5,000円より
◆見どころ:ずばり三流派の違いが比較できる仕舞「船弁慶」ほか、「異流競演仕舞」ってどうやるのかなーと不思議に思われる演目を集めたコラボ企画。この三流派のことを「下掛り」と呼び、江戸時代まではどこもそこそこ繁栄していたのだが、武士のいなくなった今日では零細なのさー。生き残っているうちに観ておこうなのだ。

(3)第13回ユネスコ記念能~競演「同一曲目」「秋の能」二つのテーマでおくる各流立合公演~
◆日時:平成28年9月30日(金)14時開演(昼の部)、18:45開演(夜の部)
◆場所:国立能楽堂
◆演目:
【昼の部】仕舞「玉之段」(観世流・金春流・金剛流・喜多流)、狂言「寝音曲」、能「海人」(宝生流)
【夜の部】仕舞「岩舟」(金剛流)、「清経キリ」(金春流)、「野宮」(宝生流)、「龍田」(喜多流)、狂言「鴈礫」、能「紅葉狩」(観世流)
◆入場料:B席4,000円から(全席指定、通し券あり)
◆見どころ:シテ五流が揃って競演する異色の公演だが、こうした催しはここ数年ちらほら見られ、実は古く能の創世期より行なわれてきた伝統的な企画舞台だそうである。「玉之段」はウチでは「玉ノ段」と書く。

(4)第11回青翔会(能楽研修発表会)
◆日時:平成28年10月18日(火)13時~16時頃
◆場所:国立能楽堂
◆演目:舞囃子「羽衣」(金春流)、「小督」(喜多流)、「春日龍神」(観世流)、狂言「柿山伏」、能「八島」(宝生流)
◆入場料:700~1,500円(全席指定)
◆見どころ:若手能楽師による研修発表会なので、チケットがお値ごろ。こちらも他流比較ができる催し。
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by hikada789 | 2016-09-08 06:37 | 宇宙人の能稽古 | Comments(0)