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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

男だからあっさり (No.1022)

宇宙人の能稽古の模様。
宇宙人「(『通小町』の謡稽古の後)あれ、通小町ってこんなに短いんですね」
(※『通小町』は小野小町(ツレ)と深草中将(シテ)の恋バナで、百度参りをしてくれたら付き合ってあげる、という小野小町の課題をこなそうとする健気な男心がテーマ)
先生「そうなんです。前半はツレばかりで、後半のシテは出てきたらすぐ終わっちゃうの」
宇「もっとこの後、シテがごちゃごちゃ恨みツラミを垂れ流すのかと思ってました」
先生「そうね、他の曲だとここらへんでクセとかがダラダラ続いて、時間かかるんだけど」
宇「なんででしょう。あっさりしすぎじゃないですか。通小町って恋患いの男の話じゃないですか。もっと言いたい事いっぱいあるのでは」
先生「男だからじゃないの。女より口数少ないし」
宇「あ、そうか! 男は口下手だからいろいろ言いたくても舌が回らないんだ。女がシテだと言いたい事全部言わなきゃ気が済まない。しかも主題から離れた思い出の風景の話とか延々と語っちゃったりして。その話、どこまで脱線するつもりなのよって。だから三番目物(女がシテの演目)ってどれも長いんだ。いつの時代も女の話は長いんですね」

稽古ではこのような雑談を楽しむことができます。能稽古は小学生からでも始められます。ぜひお子さんのお稽古事に。
by hikada789 | 2017-12-14 19:45 | 宇宙人の能稽古 | Comments(0)

by 土星裏の宇宙人