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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

騙される人の顔が似ている件 (No.1045)

コインチェックの仮想通貨流出問題で被害を被った参加者が街頭インタビューに応じる画像が報道されていたが、次々に写し出される若い男女の顔を見るに、どれも頭が弱そうである。楽して儲けようという下心がしっぺ返しを受けたのだからもっと恥ずかしそうにしてもよさそうなのに、そんな素振りは皆無である。子供達よ、こういう顔の大人になってはならぬぞ。
同様に、成人式の晴れ着の会社が当日ドロンした事件でも、被害者の顔に知性が見受けられないと感じたのは宇宙人だけだろうか。世間がこぞって新成人らに同情するのが宇宙人には不思議に思える。成人式とはもう子供ではないぞ、大人なのだから刑事犯になれば刑務所だぞ、酒やタバコも自己責任だぞ、働かざる者食うべからずだぞ、子供みたいに大目に見てもらえないぞ、という通達の儀式なのに、いつから晴れ着で練り歩く行事になったのか? 成人式のその日に詐欺に遭うなど有難い社会勉強になってではないか。これを機に成人・社会人として気が引き締まって、油断のならぬ大人社会を生き抜く戦闘モードを早くも体験できたことを喜ぶべきでは? 二度と騙されないよう社会を良くするために、今後の選挙の投票も真面目に考えるようになるのでは。

なぜ人は詐欺に遭うのか。それは楽して儲けようとするからだ。楽して難を逃れようとするからだ。そんな都合のいい解決法などこの世にありはしないのである、一歩一歩、着実に歩を進めなければ物事は解決しないのである、という真理を知る者は楽して儲ける行為を慎むので、結果的に詐欺には遭わない。詐欺に遭うのは、その人がこの世の真理に気付かぬほどのボンヤリ者だからである。宇宙人はかように考えている。子供達よ、ラクして何かが手に入ると安易に考えるようなボンヤリした大人になるでないぞ。口が開きっぱなしなアホ面の大人になどなるでないぞ。
故米原万里が、昨今の若者批判をするのにひと昔前のロシアの若者を引き合いに出した、不思議な笑いをそそる文章を書いているので紹介しよう。

――『コペルニクスの太陽系の分析的解明』という論文を書き優秀な成績で卒業したゲルツェンは、その時の指導教官で天文学会の第一人者だったペレヴォーシチコフ教授と卒業後食事をする機会があった。教授はゲルツェンが天文学を続けなかったことをさかんに惜しむ。「でも誰もかれもが先生の後について天に昇るというわけにはいかないでしょう。私たちはここで、地上で、何かかに仕事をやっているのです」と答えるゲルツェンに教授は反論する。「どんな仕事ですか。ヘーゲルの哲学ですか! あなたの論文は読ませて頂きました。さっぱりわかりません。鳥の言葉です。これがどんな仕事なものですか」。
鳥の言葉。何と言い得て妙なのだろう。人文系の学問に携わる人々の言葉が、恐ろしく難解になっていく一方で、一日平均30語で事足りている若者達の群れ。――『面白すぎる「自分史」と毛嫌いのスターリン本』より(『偉くない「私」が一番自由』ほか収蔵)

ロシア関連のシンポジウムのお知らせです。
(1)国際シンポジウム「歪んだ喪 ロシアと日本の慰霊の条件」
アレクサンドル・エキトント欧州大学院教授と東浩紀氏による討議。2月17日(土)14-17時。東京大学駒場キャンパス18号館ホール。入場無料。通訳あり。同教授の公開講義は2月20日に京都大学でも開催されます。

(2)講演会「南極ビエンナーレ 科学と芸術の調和を求めて」
ヴェネツィア・ビエンナーレ他国際芸術祭で活躍する美術作家アレクサンドル・ポノマリョフ氏の講演会。2月23日(金)14-16時。千葉大学アカデミックリンクセンターI棟1階セミナー室「まなび」。聴講無料。逐次訳あり。

by hikada789 | 2018-02-07 22:01 | ロシアの衝撃 | Comments(0)

by 土星裏の宇宙人