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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

外道あしたのジョー (No.1066)

『進撃の巨人』3シーズン目終了以降永らく見たいアニメがなかったが、この4月は久々に見どころのある新作が始まり目を付けている。
まずは『メガロボクス』。『あしたのジョー』50周年を記念して制作されたパロディ風オリジナル作品。近未来の舞台で繰り広げられるボクシング物語なのだが、登場人物が面白い。矢吹ジョーもどきの天パーのドッグファイターの主人公に、丹下のとっつぁんもどきがイカサマを指示して不当に稼ぎ、銀パツの力石徹もどきが上から目線で勝負を挑めば、黒いよう子お嬢様がそれをプロモート。明らかに原作のジョーを意識した外道バージョンなのだった。
しかしただのパチモンでないのは、総監督がアニメ原作をリスペクトしすぎて作ってしまったことによる技術の踏襲だ。第一回を見た限りではCGはない。昔ながらの手書きを意識した画で、しかもGペンか筆ペンのようなぶっといタッチ。この監督は『進撃の巨人』の制作スタッフだったという。道理で画柄が似ているはずだ。昔のアニメを知る世代にはCGはナシだよね。力がないもん。元祖あしたのジョーと云えば「光るゲロ」だが、ああいう細工は力強い画力に添えてこそ映えるものなのだ。
今後はカーロス・リベラもどきやホセ・メンドーサもどきも登場するのかな。期待しよう。

もうひとつ『ゴールデンカムイ』も期待できそうな第一回の出来であった。ヒグマやオオカミといった動物の描き方が精巧で、プロの技を感じたよ。逆に人間の方は割と雑なデザインで、それが狂気を醸してて良かった。話はエグイが綺麗事がなくていい。このクオリティで続けてくれれば毎回見よう。

あとはいまいち期待外れの『銀河英雄伝説』。この作品は宇宙人が中学生の頃に劇場アニメ化し、その後テレビではなくビデオ作品として連作されたが、子供向けでないリアルな画柄が大人の世界を醸していて高級感があった。今回は画を刷新してアイドル風になっており、安っぽくなった感じ。宇宙艦隊の戦闘シーンは良かった。ここは今も昔もクラシックのBGMを使うのだな。
尤もオープニング・テーマが澤野弘之だったので期待に目を輝かせたが、本編の音楽は別の担当者だった。残念。音楽だけでも澤野だったら見るのだが、この画では見続けられないかも。首から下が雑な画なんだな。立ち姿とか、椅子に座った姿勢がきれいに見えない。主人公は超絶美男子だし、脇役も軍人ばかりなのだから、姿勢には気を使ってほしかった。多分スタッフに画力がないのだ。
宇宙人はガンダム世代だが、ガンダムの頃のスペースアニメは皆姿勢がよかった。シャアとか不思議な立ち方していたよ。あれは制作スタッフがまだ日本軍人をリアルタイムで見ていた記憶のある世代だったからだろうか。昨今のCG頼みのアニメは、人間の動きのリアルを追求しすぎた余り、猫背の主人公とか平気で出すからなあ。目が拒絶するのだよ。宇宙人が認める最も美しい立ち姿の人物画を書く作家は『ファイブスター物語』の永野護である。最近新刊が出たが、相も変らぬ立ちっぷりにウットリなのだ。

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by hikada789 | 2018-04-10 19:03 | その他 | Comments(0)