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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

あらかねのつち (No.1070)

来たる仕舞会の地謡稽古をしていたら、演目の一つである『草紙洗小町』のこんな文句が気になった。

〽大和歌の起こりは あらかねの土にして…

宇宙人「先生、あらかねって何ですか。大和歌の起源を語っているのに、これではせっかくの起源が判りません」
先生「さあ…知らないですねえ」
宇宙人「…お弟子が舞台で披露するというのに、謡う方が知らないでは済みませんよ。あらかねといったら古代製鉄の話くらいしか思い浮かびません。私の手元には平仮名であらかねとあります。漢字が判れば意味が想像できるかも。先生の本ではどう書かれてますか」
先生「こちらも平仮名ですね」
宇宙人「……」(宇宙人の無言の圧力に屈して、注釈付きの謡曲全集をごそごそ取り出す先生)
先生「あ、あった」
宇宙人「よかった、何と書いてありますか」
先生「『あらかねは、土の枕詞』だそうです」
宇宙人「……だめじゃん!(なんで枕詞になったのか語源を知りたいのにー)」

仕方ないので帰宅後ネットで調べたところ、あらかねとは「粗金」で、やはり製鉄が語源であった。鉄製品を作るための原料である粗金が土に埋まっていることから、土にかかる枕詞になったという。また金属を鍛えるために叩く道具である鎚(つち)と土をかけてあるとの説もある。なるほど。これで心迷わず謡えるのだ。

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by hikada789 | 2018-04-20 23:09 | 宇宙人の能稽古 | Comments(0)