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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

幼稚を装って責任を回避する (No.1223)

前回の辛口批評に付け加えると、昨今巷で聞こえるネイティブ日本語は文法のみならず発音もおかしくなっており、滑舌が悪い。まるで舌に障害でもあるかのように舌っ足らずで、特にイ行とウ行を幼児のように一語ずつ発音する幼児発音が耳につく。例を挙げると、小学生をショーガクセーではなく「ショうガくセい」と、英語力をエーゴリョク(小さいク)ではなく「エいゴリョく」と、菊川をキッカワではなく「キくカワ」と、文字通りいちいち母音を利かせる発音で、この種の発音は昔は日本語が下手くそな外国人がやらかしていたが、近年では街中に溢れる機械音声がこれを修正せずに連呼して市民権を広げている。
電話の自動音声案内では並んだ数字を流暢に発音できない機械が未だに幅を利かせているが、思うにこうした技術上流麗にできない機械発音を何度も聞きすぎた若い世代が、これを正しい日本語発音だと勘違いして体得してしまったのではなかろうか。そして前回記事のように、自分に自信が持てない余り外国に憧れる小人たちが、外国人のサル真似の一環として舌っ足らずの日本語を披露して悦に入っていると、こういうわけなのではなかろうか。折しもアンチエイジングたけなわの世相の中で、舌っ足らずの幼稚な発音によって自分を一歳でも若く見せようという浅薄な意図がこれを助長しているのではなかろうか。実にキモチワルイのだ。耳が嫌がって拒否するのだよ。洗練された美しい発音が聴きたいとな。


辛口記事をお好みの読者の皆さんには、こんなところで宜しいでしょうか。何、足りない? ではもう一個お付けしましょう。ここ数日報道番組がトップに取り上げている話題といえば、あおり運転暴行犯の逃亡と逮捕のニュースで、確かに弁解の余地のない悪行であることは宇宙人も認めるが、それを非難する人々の嬉々とした表情と言ったら! そんなに人の凋落が嬉しいのかね。自分とは関係のない人間の非をあげつらうのが楽しいのかね。宇宙人の目には、各人が自分にも日々犯しているこまごました非があることを知りながら、それよりもっと大きくてはっきりした非を犯した他人を誹謗中傷することで、自分の非を隠し、うやむやにし、あたかも自分が正義の代行者であるかのような錯覚に酔いしれているように見えるのだが、土星裏をご覧の皆さんは如何ですか。
そしてこうした報道を何度も繰り返す番組制作側も、この種の批判に時間を割いておけば誰も傷つかなくて済む。視聴者からクレームも来ない。日韓関係の悪化や香港のデモなど、より深刻で継続的で解決の難しい問題をヘタに取り上げてクレーム処理に追われたり、番組存続の危機を招いたりするよりは、悪人相の軽犯罪者の余罪をさらって長期にわたってバッシングしたり、パンダの赤ちゃんの映像でも流していた方が安泰だ。そう思っているのではないかね。


ついでに言うと、日韓関係や日中関係が悪くなると報道が、日本で犯罪を犯した容疑者に「韓国籍の/中国籍の」とか「キム容疑者/劉容疑者」とか付けて出身国を明示する気がするのは宇宙人だけだろうか。両国関係がいい時は「外国籍の男」とか曖昧な表現が続く気がする(ブラジルならブラジル人と、フィリピンならフィリピン人と言うのに)のだが、皆さんはそう思いませんか。宇宙人はキモチワルく感じている。
国同士の関係が良かろうが悪かろうが個人の容疑は別物なのだから、一貫して同じ表現をすれば足りるではないか。誰に配慮して文言を変えているのかね。やっぱりクレームを避けたいとか、自分たちが誰も責任を取らなくていいよう意識すると、言葉もその都度変わるというわけなのかね。でもそれは真実の伝達とは言えないし、大人の態度とも言えぬのだが。厳しい真実を伝える責任を負いたくない幼稚な人間が、アンチエイジングをもてはやし、舌っ足らずの幼児発音を広め、日本語文法破壊を促進しているということなのではないのかね。
今日は朝から気温が低くて過ごしやすかったが、だんだん蒸し暑くなって宇宙人の脳みそも溶解してきたので、辛口記事はこの辺で。皆さんの期待に応えられたかしら。


by hikada789 | 2019-08-20 14:05 | その他 | Comments(0)

by 土星裏の宇宙人