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土星の裏側

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宇宙人と呼ばれた人達の診療所

ウクライナが黒海を失う日 (No.1606)

 安倍元首相銃撃事件により表社会に再浮上してきた旧統一教会の話題に押されて(及びもう風邪だって言ってるのにまだ騒ぎたい人たちが広める「コロナ第七波」報道に押されて)、ウクライナ戦争はそっちのけになった。大手メディアにとっては話題作りになる事件が大事なのであって、ウクライナがどうなろうと実際はどうでもよかったのだと、これで知れた。まるでテレビドラマ。一回涙を流せばそれでしまいだ。誰も振り返らない。所詮は他人事なのだろう。そんな他人事によくも無駄に騒いだものだ。あさま山荘事件で死刑囚となった坂口弘の獄中歌集『暗黒世紀』には、こんな歌がある。

――これしきの 悲劇に涙 滂沱たる 役者といふは 凄きものかな

 一体、役者気取りの国民がこの国の人口の何割を占めているのか。ウクライナで涙、コロナで涙。安っぽい涙が滂沱と出るのは、テレビドラマの見過ぎではないのかね。そんなテレビマンが国家運営をした結果、国はどうなるのかを、お馴染み佐藤優氏が東京大地塾で分析してくれたので、掻い摘んで紹介しよう。※印は宇宙人の合いの手。時間のある人は是非全編視聴下さい。広告は入らないのでストレスなく聴き入れます。

――米国によるウクライナ支援は「戦力の逐次投入」である。これは旧日本軍がガダルカナルでやった手口だ。これといった戦略もなく戦力を小出しにし、なんら戦果を挙げられないまま最後は「当初の任務を完了したので転進する」と言って、事実上敗北した。今のウクライナはこれと全く同じ状況である。もし米軍が本気でウクライナを支援すればロシアに勝てるが、米国にそのつもりはない。
 その証拠の一つがケルチ海峡である。あそこはクリミア半島とロシア本土を結ぶ橋が架かっていて、ロシア軍の補給路になっているが、そこを攻撃すればロシアに打撃を与えることができる。なのに攻撃しないのはなぜか。それは米国がやらせないからだ。もしケルチの橋を米軍兵器で破壊すれば、ロシアは米国を交戦国と見做し、次の手を打つ。それはシリアのクルド人支配地域にある米軍拠点を攻撃することだ。
 あの基地はシリアのアサド政権の承認を得ていないので、非合法占拠であり、攻撃されても正当性を主張できない。しかもクルド人を目の敵にしているトルコのエルドアン大統領を大喜びさせることとなり、NATO内部に亀裂が生じる。ロシアはそれを狙っている。(※まるでチェスなのだ。将棋と同じで、手練れは何十手も先を読んでいる。これが手練れの政治家の手法であり、テレビマン政権のウクライナにはできていない。)米国はそこを突かれたくないので、ウクライナにケルチの橋を攻撃させないようにしている。私はこれを「管理された戦争」と呼んでいる。これは私の造語だが、今後広まると思う。
 しかしこのまま行けば、どうなるか。当初ドネツク共和国・ルガンスク共和国の併合だけを目指していたはずのロシアは、今となっては黒海沿岸を全て獲り、沿ドニエストル共和国と地続きになって、ウクライナを内陸国家にするつもりだ。内陸国となったウクライナは地政学的に非常に厳しくなる。――

 そうなれば、ウクライナの主要輸出品である小麦やトウモロコシはロシア領土の港から出荷することになり、きっと高い港湾使用料や税金を払わされることになるのだろう。ああ、そんなことになるよりは、ロシア系住民ばかり住んでいるドネツク・ルガンスクをさっさとロシアにくれてやって、停戦しておいた方がずっとマシだったのでは。マリウポリ陥落で停戦しておけば「引き分け」で済んだのでは。どうしてそういう判断ができなかったのか。それはウクライナ政権が、テレビの見過ぎのテレビマンばかりの政治素人だからである。
 宇宙人もロシア語話者として感覚的に判るのだが、「米国が背後で糸を引くウクライナの挑発にやむなく乗って」侵攻に踏み切ったロシアは、自国の損害に見合った利益を上げない限り停戦できない。拳を下せない。そういう国だ(だから国後・択捉二島は返還しない。でも歯舞・色丹二島はちっちゃいので返還してもいいという姿勢なのだ)。奇しくもプーチンがかつて北方領土交渉で言ったように「引き分け」はアリなのだ(これがマリウポリ陥落時点で可能だった)。でも自国がマイナスで終わるのはナシだ。
 ゼレンスキーが西側に「武器をくれくれ」言って、米軍がフニャフニャと「戦力の逐次投入」を行ったせいで、戦争は今日まで継続し、日本ではウクライナ人の死者ばかり報道される中、ロシアではロシア兵の死者が日々積み上がっている。その人的損害のオトシマエをウクライナの領土で払わせようとしている(ウクライナ人の死者? そんなもの何の得にもならないよ)。しかも二度とロシアに歯向かわないように、ウクライナから黒海を奪って内陸に閉じ込めるつもりだ。小指をつめるどころか、両腕をもがれるようなものだ。でもそうだよ、ロシアってそういう国だよ。だからふざけてドローンを飛ばしたり、フェイクニュースで悪玉呼ばわりして挑発してはいけない相手なのだ。それが判らぬウクライナ人でもあるまいに。一体何世紀ロシアと付き合ってきたのだね。それともやっぱりテレビの見過ぎで頭が煮えちゃったのかい。

 佐藤氏は他にも、安倍晋三氏に対するプーチンの弔辞や、岸田政権の徹底した有言不実行の立ち回りとその成功、外交官時代のキャビアの話など、真摯でユーモアあふれるコメントを病身を押して披露してくれたので、そちらも傾聴してほしい。
 そうだよ、ドイツは今ロシア産ガスを通常の2割まで減らされて「もうクリーンエネルギーなんて言ってられない。原発しかない」ところまで追い詰められているのに、日本には今日もサハリンから同じ量のガスが運ばれている。誰だ、日本がサハリン油田から撤退するなんて騒いでいた奴は。ロシアは日本を敵国と見做したか? そう言ったかもしれないが、本音は違うようだ。
 日本もそうだ。ロシアも日本も「本音と建前」が乖離する国なのだ。今のままで互いに絶好調なのに、どうして変える必要がある? 必要ないならこのままで。なに、表向きは威勢のいいことを言っておけば良いのだ。そういえば、ウクライナだってロシア産ガスをストップされていないよね。首都キエフは通常通りの生活なんでしょ。ドイツと随分違う。そうだよ、ウクライナもロシアとは「なあなあ」なんだよ。ではどうして戦争を続けるのか。それはゼレンスキー政権が国民の意思と乖離しているからではないのか。ウ国内の内ゲバは近いのやもしれぬ。いや、もう始まっている。検事総長らが解任されてたっけ。ウクライナは内ゲバで自滅する国であると歴史が証明しているが、今回もそうなるのか、注視しよう。

by hikada789 | 2022-08-01 09:52 | ロシアの衝撃 | Comments(0)