算命学余話 #W9 (No.1936)
今回の『算命学余話』は恒例の新年大予想です。2026年の年明けは算命学の暦では2月4日なので、間もなく丙午年が始まります。
「丙午の女性は気性が荒く、夫の寿命を縮める」という謂れは、現代では根拠のない迷信と認識されているものの、前回の丙午年である1966年はしっかり出生率が下がりました。少子高齢化による人口減少に歯止めを掛けたい日本社会は、丙午年である新年の出生率が低下するのを恐れてこの謂れを完全な迷信として位置付ける宣伝をし、国民に気にせず子を産むよう促したいようです。というのは、「丙午の女性」でネット検索すると、AIがそういうニュアンスの定義を提示してくるので、AIに学習させたい知識にそういう意図が予め盛り込まれていることが推察されたからです。AI時代を生きる現代人は、情報の裏に隠れたこうした「誰かの」意図を読み取るリテラシー(文章読解力)を磨くことが急務です。でないと、AIが提示する情報の真偽を検証することなくそのまま鵜呑みにして、「実は間違いでした」という場合に惨事を招くことになるからです。
算命学の愛好者は勿論、無用な惨事は避けて人生を歩みたいと望んでいますから(私だってそうです)、嘘の情報や操作された情報に惑わされないよう、自身のネットリテラシーを磨くことにやぶさかでないと思います。愛好者でなくとも、惨事を避けたい人なら同様に考えているはずです。
でも「考えてはいるけど実際にリテラシーを上げるにはどうしたらいいか」という声も聞かれます。解決策はただ一つ、「真実や本質の書かれた質のいい本を読む習慣をつける」ことです。読書嫌いの人や、軽くて中身の薄い文章しか読めない人にはお気の毒ですが、昔から賢い子供に育てるための教育方法は読書でした。古来より「読書人イコール知識人」と認識されてきたのは、AI時代のネットリテラシーにも通用するこうした理由からなのです。事の真偽を見極める目を育てるには、真実を扱った情報を束ねた本を読むのが最適なのです。ちなみに、「AIが本を読まない」ことは既に知られています。「本を読む」ことは、AIがデータ化された膨大な情報をただ網羅的に取り入れる作業とは、全く別物なのです。
さて丙午年です。十干と十二支を組み合わせた干支は全部で60種類あり、年干支はそれが毎年ひとつずつ進むので、どの干支も60年で同じ干支が巡ってきます。いわゆる「還暦」です。江戸時代に放火事件を起こして歌舞伎や浄瑠璃の題材にもなった「八百屋お七」が丙午の生まれだったことから、「丙午の女は気性が荒い」の迷信が強固になったようですが、算命学者としては、「それって年干支? それとも日干支?」と言いたくなります。
年干支であれば、この年に生まれた女性は全員気性が荒くて夫の寿命を縮めていなければなりません。でもそんなことはなかった。あったら迷信を裏付ける事件として記録されているはずですから。では丙午年が関係ないとすると、お七は丙午日の生まれだったのでしょうか。でも丙午日生まれの子供も60日毎に生まれますから、相当数いて、全員が「お七」に倣った人生だったとは考えにくい。こうやって「常識的に考える」だけでも、リテラシーは磨かれるのです。
じゃあもしかしたら、お七は年干支と日干支が丙午のダブルパンチだったのか? 或いは月干支も加えたトリプルパンチ? このトリプルパンチであれば、算命学では「炎上格」という完全格に該当し、特別なことをやってのける可能性は確かに高まりますが、命式自体があまりにレアで、そういう生年月日はそうそう巡って来ません。私も自分が死ぬまでにお目に掛かる機会はないと思います。スロットマシンより遥かに難しい。
では現実的な線として、宿命三柱のうち二柱が丙午ということなら、考える価値はありそうです。つまり「年干支と月干支」「年干支と日干支」「月干支と日干支」の三つのパターンで丙午が並ぶ、という命式ならそこそこありますし、同時にある程度珍しくもある。風景としては「太陽が四つ」もあるわけですから、実に暑苦しいです。こういう命式にはどうしてもクールダウンに水が必要で、水の有る無しで明暗が大きく分かれてきますし、何よりも、本人(日干)が丙火であるかどうかがそもそもの肝です。
というわけで、年初恒例の新年大予想として、まず丙午年を取り上げ、その後、丙午日を加えた考察を試みます。
丙午は、丙火も午火も共に陽の火性、つまり二つの太陽を表します。天干と地支の関係は比和による停滞・膠着。そして午火の蔵干は己土と丁火です。丙火にとっての七殺は壬水ですが、丙午の火力が激烈なため、壬水は逆に恵みとなります。バランスを重視する算命学は、この場合のクールダウンを吉と見るのです。癸水でも鎮火はできますが、威力としては大海の壬水の方が遥かに勝ります。
(この続きは「算命学余話note」のこちらに公開しました。副題は「丙午を考える」です。バックナンバーは「土星の裏側note」及び「算命学余話note」のマガジンに掲載中です。副題一覧は「算命学余話 副題目録」を参照下さい。運勢鑑定のお問合せはNo.006をご覧下さい。)
by hikada789
| 2026-02-02 14:24
| 算命学の仕組
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